ニンジンは、とっても栄養価の高い野菜。
オレンジの根っこと、緑色の葉っぱの組み合わせは、元気に満ち溢れていますね。
この回では、そんなニンジンの育て方をご紹介します。
ニンジン栽培のポイントは「発芽」!ここを抑えれば、ほぼ成功です!
みなさんも、美味しいニンジンを作ってくださいね。
特性
ニンジンは、漢字では、「人参」です。
ニンジンは、東洋系ニンジンと西洋系ニンジンに分けられます。東洋系ニンジンは細長く、西洋系ニンジンは太く身近いのが特徴。ともに、食用や薬として栽培されてきました。
加熱すると甘味が出て美味しいですよね。ベータカロテン、リコピンをたくさん含んだ健康野菜です。
一方、生のニンジンは、ニンジン臭が強く、苦手とする人がいます。しかし、この香りは、まさに薬として古くから利用されてきた証。
セリ科に属します。私見ですが、固くしまった土でも、力強く成長していく力を持っていると思います。
連作は可能ですが、1~2年あけるのが好ましいです。
おススメの品種は、一般的な「時なし五寸人参」です。特別な品種ではありませんが、これまで作ってきて、一番作りやすく、害虫被害が少なく、料理をするときに使いやすいです。
裏のデータが見にくいので、詳細は以下の通り。
ニンジンの春作の作付けカレンダーは以下の通りです。
育て方
土作り
種まき2週間前に土作りを始めます。私は3月上旬~4月上旬までに行います。
種まき2週間前に、苦土石灰150g/㎡、深さ30cmくらいまで耕します。
種まき1週間前に、1㎡あたり、牛ふん堆肥2.0kg、鶏糞150gをまき、よく混ぜます。
2024年は、土壌診断の結果、リン酸値の不足が著しかったため、化成肥料を用いて補いました。
詳細は、以下をご覧ください。
種まき
種まきは、3月下旬~5月中旬が適期です。私は、3月下旬~4月中旬に行います。
ニンジン栽培で最も大切な点は、発芽です。大切な要素は以下の通り。
ニンジンは、光発芽種子のため、発芽に光が必要です。そのため、土をかける厚さは約1cmです。
しかし、乾燥を嫌いますので、湿っている必要があります。
この条件を満たすため、発芽後は水をたっぷりやり、不織布をかけておくと良いです。
保湿をキープするために不織布の使用は有効です。
不織布は発芽がそろうまでかけておいても大丈夫です。
種まきのタイミング
私の地域ですと、最適地温に達するのが4月上旬です。
そこからは、雑草が芽吹きだした直後が播き時です。
2024年の場合は、3月30日(土)にニンジンの種を蒔いたら、雑草の芽が月4月6日(土)ごろからに出てきました。
そうなると、雑草の成長の方が早いので、除草するのが大変です。
時期をずらして、2024年、4月13日(土)に畑をうなって、雑草を除去してからニンジンの種を植えると、あら不思議、ニンジンの種だけがスクスクと成長するじゃないですか!
まさに、これが種まきのタイミングですね。勉強になりました。
種の量と収穫量
例えば、1袋の詰量7mlの場合、発芽率を75%だとすると、採苗本数(収穫できる本数)はおよそ1,000本。
条播きの場合、種の間隔を1cmとすると、10mまけます。
点播きの場合、種の間隔を15cmとし、1カ所に6粒ずつまくと、25mまけます。
ちなみに、畝作りは、幅80cm、高さ10cmの低い畝にします。種まきには、条播き(じょうまき)、点播き(てんまき)の2種類があります。
条播き(じょうまき)
私のおすすめは、条播きです。
種まきが簡単。間引きはハサミで簡単です!
条間20~40cm、私は、条間25cm目安で、種を1cm間隔でまいています。
メリットとしては、後述の点播きに比べて、種まきの手間がかかりません。
デメリットとしては、たくさん芽が出てきますので、間引きするときに手間がかかります。
間引きのポイントは、葉が触れ合ったら間引く。そして、最終株間15cmを目指す。
点播き(てんまき)
10~15cm間隔に植えます。瓶の底などで植穴を作り、1箇所5~6粒のタネをまきます。
メリットとしては、間引きは、条播きよりもかかりません。
デメリットとしては、種まきの際に、時間がかかります。
1カ所ずつ撒く時に、植穴を作る(缶詰などで押すと簡単です)ことに時間を要します。
生育中:葉の数でやることを見極める。
ニンジンの葉の数で、やることが決まります。
追肥した後は、中耕(土の表面を除草しながら軽く耕す)し、根元に土寄せする。根元に土寄せすることで、ニンジンがキレイなオレンジ色になります。
収穫:ニンジンの肩で収穫適期を見分ける。
葉のたくさん茂っているニンジンが成長が早いです。そのニンジンの脇を少し掘り、肩のあたりが張ってきたら数本収穫し、様子を見ます。
コンパニオンプランツ:おススメは、「〇〇マメ」
答えは、「エダマメ」です。
ニンジンの根張りは、地下には約50~60cmほど張り、地面の横には、約20~30cmほど張ります。そのため、同じような根張りをするゴボウとの相性が良く、また、エダマメとも相性がいいです。ここでは、一番お勧めと言えるエダマメのご紹介をします。
〇〇マメ
害虫対策
ニンジンとエダマメを一緒に栽培することによって、お互いが苦手とする害虫(キアゲハの幼虫、カメムシ)を寄せ付けない効果があります。
具体的には、エダマメはカメムシに好まれますが、カメムシはニンジンが苦手、近づきにくくなります。
また、ニンジンはキアゲハの幼虫に好まれますが、キアゲハの幼虫はエダマメを苦手としています。
そのため、一緒に育てると害虫が寄り付きにくくなります。
ニンジンの成長促進
マメ科のエダマメは、根に共生する根粒菌が窒素を固定し、土壌を豊かにします。そして、その窒素をニンジンがもらって成長を促進する効果が期待できます。
つまり、ニンジンにとっては、少ない肥料ですくすく育ちます。肥料がゆっくり効く方が根が太いニンジンができます。
雑草防止効果
エダマメは、他の植物や動物、微生物を寄せ付けないアレロケミカルという物質を出しています。そのため、エダマメ周辺はキアゲハのような虫を寄せ付けにくくし、余計な草をはやさないようにエダマメ自信に雑草を抑える効果があります。
エダマメ自信が生き抜くために導き出した知恵を上手く利用した栽培方法ですね。
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