私は、安全な野菜を食べたいと思ってます。農業もSDGsって言われるので、化学肥料を使わない野菜の育て方について知りたいな。
今回は、化学肥料に頼らない、有機肥料を使った野菜の栽培方法をご紹介します。
ちなみに、私の野菜の栽培方法は、有機肥料のみを使用しています。
自然の力を生かした栽培方法だと感じていますので、是非皆さんも試してみてください。
肥料の種類
大きく分けて、有機肥料(有機質肥料)と化学肥料(無機質肥料)の2種類があります。
有機肥料(有機質肥料)
動植物の有機物が原料となっている肥料のことを指します。
私は、鶏糞(鳥の糞)、牛ふん、油粕、苦土石灰の資材を使用しています。
化学肥料(無機質肥料)
工場で化学的に合成された肥料のことを指します。ホームセンターなどで、化成肥料として売られているものにあたります。
肥料の3要素
肥料とは、野菜の栄養です。おおざっぱに、3つあります。
野菜を育てるために、以下の3つの名前はよく出てきます。忘れても繰り返し見て覚えておくと良いかもしれません。
その他、微量要素とも言われる栄養素もあり、カルシウム、マグネシウム、鉄などがそれにあたります。ここでは割愛させていただきます。
有機肥料の使い方
ここでは、私の栽培方法で、苦土石灰、牛ふん、鶏糞の使い方についてご紹介します。
元肥
元肥(もとごえ)とは、野菜を植える前に畑に施す肥料のことです。
2回に分けます。
1回目:苦土石灰
酸性土壌が好きな、ジャガイモ、サツマイモなどの作物には使用しませんが、多くの作物、特にホウレンソウを育てる時には、必ず使用します。
苦土石灰を撒いたら、10~15cm程度耕して、苦土石灰を土に混ぜます。
苦土石灰は、自分の手で撒きますので、手でつかんだ時の量(以下、1つかみ量)を図っておくと便利です。
私の1つかみ量は、350gです。
作付けする時には、100g~150g/㎡くらい撒きますので、私の場合は、1つかみで2~3㎡撒けます。この感覚をつかんでおくと、施肥量のばらつきが少なくなりますので、結構重要です。
苦土石灰は、撒いてすぐに作物の植え付けができます。しかし、肥料(鶏糞、牛ふんなど)と一緒に畑に撒くと、苦土石灰の石灰成分が肥料の窒素成分と反応してアンモニアガスを発生させます。このガスは、せっかくの肥料成分を消失させてしまうので、一緒には撒きません。
では、どのようにするかと言えば、苦土石灰を撒いて耕したら、1週間は肥料を撒かないことです。
2回目:肥料
主に、牛ふん堆肥、鶏糞の2種類を使用しています。
牛ふん堆肥、鶏糞を施肥したら、深さ10~15cm程度耕して、畑の土と混ぜます。
混ぜることで、土中に酸素を補給します。肥料の分解を促進し、土壌微生物を安定させます。
牛ふん堆肥
牛ふん堆肥は、全面施肥が望ましいのです。しかし、経済的に考えて畝に施肥します。量は1㎡あたり1kgが目安です。
牛ふん堆肥は、食物繊維が多いので、土壌をふかふかにすることが一番の目的だと思っています。また、肥料成分が鶏糞に比べて少ないため、牛ふん堆肥を多少畑に多く入れても問題はありません。
鶏糞
鶏糞は、畝に施肥します。施肥量は野菜によって様々です。
また、鶏糞の形は、粉状、ペレット、の2種類があります。
機械で肥料を散布するにはペレットでしょう。
私の場合は機械は使用しませんので、粉状です。こちらの方が経済的です。風が強い時には扱いにくいですが、あまりデメリットはありません。
鶏糞も苦土石灰と同じく、自分の手で撒きます。
私の1つかみ量は、80gです。
資材によって、1つかみ量は変わりますね。
鶏糞は石灰分が多いです。理由は、鳥が食べる餌の関係です。そのため、多用すると土壌がアルカリ性に傾いてしまいます。また、リン酸が豊富に含まれることで、微生物の活動を活発にし、土中の有機物を早く消耗してしまうことも問題です。
そのため、鶏糞を多く使ってしまった場合は、トウモロコシ、麦などの吸肥力の強い単子葉系の牧草の栽培がオススメ。
苦土石灰との相性です。一般的に、鶏糞と石灰質の資材を併用すると、肥料やけしやすくなりますが、苦土石灰と鶏糞は併用ができます。理由は、石灰よりもカルシウムの溶脱が遅からです。ただし、化学反応とアルカリ化を防ぐため、鶏糞と苦土石灰の施肥量は通常の半分以下にします。
鶏糞と相性の良い野菜は、
〇葉物野菜(ホウレンソウ、コマツナなど)
〇結球野菜(ハクサイ、キャベツなど)
〇アンモニア態窒素を好む単子葉野菜(ラッキョウ、ニンニク、トウモロコシ)
があります。
鶏糞と相性の良くない野菜には、
アンモニア態窒素に弱いウリ科野菜(キュウリ、メロンなど)があります。
追肥
追肥に使う肥料は、鶏糞が最適です。
肥料成分が速やかに水に溶けますので、速効性があります。
しかし、以下の点に気をつけてください。
化成肥料の使い方
芝畑を野菜畑にした際に、土壌診断の結果、どうしてもリン酸が足りなくて使用した肥料があります。
それが「パワー燐苦(りんく)35」です。
◆1袋20kg
◆基準施肥量:3~5袋/10aなのですが、りん酸値があまりに低くて、8袋/10a入れました。
◆成分量
・く溶性りん酸 35.0%(内水溶性りん酸 17.0%)
・く溶性苦土 5.0%(内水溶性苦土 3.5%)
パワー燐苦35のねらいは、生育初期に水溶性りん酸が役立ち、生育の中後期にく溶性りん酸の働きで、高品質・安定した生産です。
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