戦争のシーンは涙なしでは見られない

ふっと浮かぶこと
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出征するシーンを久しぶりにテレビで見た。

そう、NHKの朝ドラ「あんぱん」です。

私が個人的に感じてしまうのは、

出征する人を囲んでお祝いをするところ。

「どうして、私なんかが祝われるのだろうか。」

そういう主人公の思いと、自分の幼い頃が重なる。

私は、幼いころから、レストランで「好きなものを頼んでいいぞ」と言われても、

どうしても値段を気にして選んでしまう子どもだった。

家庭は貧しくはなく、裕福な方だと思っていた。

けれども、自分だけ良いもの食べてはいけない。

そんな風に誰にしつけられたわけでもないが、自然と心の中で考えていた。

浅い思い出だが、そういった思い出が、このドラマのシーンと重なったのだ。

あの時代の人たちの思いを推し量ることはできないが、

今の私たちとは、一瞬に懸ける思いが違ったのだと感じる。

どの大学へ進学しようか?

10年後、どうなっていたいだろうか?

将来は、どんな仕事をしていたいか?

そんな夢をゆっくり考える余裕すら与えてくれなかったかもしれない。

「明日は、死ぬかもしれない。」

そう現実に感じるとき、人はどうなるのか?

もしかしたら、もっとも美しく人間が輝くのかもしれない。

時々、自分の心の中でワガママに思うことがある。

「今の時代に生まれてよかった。」

そう心の底から感じることがある。

ただ、忘れてはいけないと思うことは、その時代を必死に生き抜いてくれたご先祖様がいたからこそ、

今の自分はいるんだという事。

流れる弾丸の中を逃げ続けたかもしれない。

大切な仲間や家族を失ったかもしれない。

逃げて逃げて、逃げ続けて、それでも逃げ続け、それだけが唯一の生きる手段だったかもしれない。

絶望の淵に立たされても、それでもなお、生きる希望を見失わなかった。

過去を美化するわけではないが、現実はそんなに美しくはないかもしれないが、

そういうご先祖様たちがいたからこそ、今の私がいる。

その光景が、目に映るわけではない。

声が聞こえてくるわけでもない。

肌で感じることもない。

しかし、何となく、直感で感じるその空気は、

やはり私に大切なメッセージを送ってきているように感じる。

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