特性
サツマイモは、漢字では薩摩芋。または、甘藷(かんしょ)などと呼ばれています。
原産地はメキシコ南部からペルーにかけての地域です。紀元前800~1,000年前から中央アンデス地方で栽培されていました。
東南アジアに伝わったサツマイモは、その後中国へ広がり、1,600年頃に中国福建省から日本にきました。琉球王国(沖縄県)から始まり、そこから薩摩の船乗り「前田利右衛門(まえだりえもん)」によって薩摩地方(今の鹿児島県)全域に伝えられ、本州に伝わったと言われています。
連作は可能です。
ヒルガオ科:酸性土壌を好む。
水はけがよく、乾いた土壌を好む。
サツマイモを切ると、白い液体(ヤニ)が出ます。これは、「ヤラピン」という物質です。ヤラピンには穏やかな下剤作用があります。
おススメ品種は、「紅はるか」です。私の中では、苗のコスト、美味しさを考えると最もコスパの良い品種だと感じています。ねっとりとした触感は、焼き芋にするととても美味しい。焼き芋で有名なかいつかさんの焼き芋も、この紅はるかを使っています。
1年間の栽培予定は、このような感じです。
育て方
土づくり
5月上旬に土づくりをします。ちょうどゴールデンウイークですね。
酸性土壌(ph5~6)を好むため、石灰はまかない。
植え付け1週間前に、1㎡あたり、牛ふん堆肥0.5kg、鶏糞40gをまき、良く耕す。
チッソ分が多いと、蔓(つる)ボケになりやすい。
※「蔓ボケ」とは、茎や葉ばかりが成長して、芋が太らなくなる状態のことを差します。
苗
サツマイモは、挿し芽で育てます。種ではありません。
苗は購入することが一般的だと思います。
購入する時は、ガッチリした太い苗を選んでください。購入した苗は、一晩水に浸し、水分を吸わせます。葉が黄色くなっているものは、取り除いてください。
植え付け
5月中旬~下旬がベストだと思います。
一番簡単に畝を作るには、幅60cm、高さ20~30cmの高畝にする。
株間は、約40cmにする。
植え方は3種類あります。
私のおすすめは「① 垂直植え」です。最近は暑い日が多いので、斜め植えだと苗が根付くまでに乾燥で死んでしまうことがありました。
どの植え方でも、基本は3~4節まで土に埋めます。切り口に近い2~3節から出た根が最も芋をつけやすいです。
マルチの使用
サツマイモは、植えてしまえばほとんど手のかからない野菜だと言われています。そのため、マルチをはって栽培をする農家さんも多いです。ここで、マルチをはるメリットとデメリットを私なりにまとめます。
生育中
梅雨明け前までは、除草作業をしっかり。
葉が茂ってくるのは、7月中頃からです。逆に言えば、ここまで除草作業をしっかりしていれば、8月以降は雑草よりもサツマイモの勢いが勝ります。
栽培途中、葉が黄色くなってきたら、鶏糞を20gほど追肥します。
収穫
10月上旬から掘ることができます。
芋が本格的に太り始めるのは9月からです。そのため、9月に掘ってしまうと、これから太る芋まで取ってしまうので、ちょっともったいない時期です。
もう少し待って、早くても10月上旬から掘っていった方が良いと思います。
早く食べたい気持ちはありますが、10月まで芋ほりは待ってください。
逆に、12月まで伸びてしまうと、霜にやられてしまいますので、遅くとも11月にはすべての芋を掘り上げてしまいましょう。
コンパニオンプランツ
ゴマ
私が栽培して中で一番良かったものは「ゴマ」です。
どこが良いのかというと、ゴマは大きくなると背丈がありますので、サツマイモ畑の中でもどこに生えているのかがよくわかります。
ラッカセイ
コンパニオインプランツとして、愛称は良いようです。
しかし、栽培してみると相性の良さはありますが、どこにラッカセイの苗があるのかが分かりません((;^_^A。
なんせ、サツマイモの葉の中に隠れてしまうので、育てやすいかどうかと聞かれると、育てにくいです。
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